センター概要

油症ダイオキシン研究診療センターとは

1968年(昭和43)に発生したカネミ食用油による油症は、人類が経口でPCB類やダイオキシン類を摂取したことによって生じた世界でも稀有な複合中毒です。

発症より50年以上が経過した現在でも、全身の倦怠感、関節痛やしびれなど、さまざまな症状に悩まされている患者さんがいます。患者さんのために、より良質で適切な診療を行い、新たな治療法を開発し、さらに油症そのものを解明することを目的とし、「油症ダイオキシン研究診療センター」が設立されました。

このセンターでは、患者さんの症状やニーズに迅速に対応できる体制を整え、ダイオキシン類の人体への影響を明確にするために疫学調査や臨床試験を促進していきます。さらに油症の解明と症状を緩和する治療法の開発につながるような基礎研究を発展させていきたいと考えています。このセンターが中核となり、長崎大学病院はもとより、各地域のかかりつけ医との連携を強め、油症治療の普及・発展を推進していきますので、皆さま方のご支援とご協力をお願いいたします。

センターの業務

センターでは疫学調査、臨床試験、外来診療、油症相談員支援、患者会との連携・支援活動、および油症の病態解明や症状を緩和する治療法の開発のため、基礎的研究を迅速かつ的確に行い、症状が長期間にわたり続き、継世代への影響も懸念される油症の重要課題に対応しています。

センターは全国油症治療研究班を介在として、油症外来を設置している長崎大学をはじめ、奈良県立医科大学、中村学園大学、西日本短期大学、熊本保健科学大学、さらに全国11府県自治体[福岡県、長崎県、関東以北、千葉県、愛知県、大阪府(近畿全県)、島根県、広島県、山口県、高知県、鹿児島県]、福岡県保健環境研究所ならびに油症相談員(福岡県、長崎県、広島県に在住している看護師)と連携し、さまざまな活動を展開しています。

また、油症支援室では油症およびダイオキシン類関連資料を一般に公開しています。

【公開資料】

  • ・図書
  • ・DVD/ビデオ(放映番組等収録)
  • ・新聞記事
  • ・文献集 など

※新型コロナウィルス感染防止の為、油症支援室ご使用希望者は事前に予約をお願い致します。

センターの組織

油症ダイオキシン研究診療センターは、各地域の病院や油症治療研究班と連携しています。

  • 外来のご案内:九州大学病院皮膚科(電話予約制)毎週水曜日14時から16時30分まで。電話番号:0926425211。詳しい情報はこちら
  • 油症診療ネットワーク
  • 油症窓口のご案内
  • 栄養セミナーのご案内
  • 運動セミナーのご案内
  • 漢方セミナーのご案内
  • ダイオキシン等に関する学会一覧
  • 油症に関する情報 九州大学病院 皮膚科